塔2022年7月号を読む

短歌

お待たせしました。
このタイミングで……という出来事があり、いろいろと延期になり、結果7月号を読めたのでよかった、ということにしておきます。

塔2022年7月号より

苦手なる百合でありたりカサブランカこの枯れ色を見尽すまでは
(越智ひとみ)

演技ではない、水中に慣れながらときどき泡として生きてみる
(濱松哲朗)

空いている椅子にも慣れてばあちゃんの茶碗の柄が思い出せない
(逢坂みずき)

白味噌をおたまの上で溶きながら相槌を打つ内縁の妻
(田村龍平)

次々と知らない地名が聞こえきて抜け殻の窓に雪が降り込む
(林泉)

死ぬのならこんな静かな三月の遺灰は海にかえしてほしい
(大橋春人)

ビニールの傘をおまえへ押し付けて(ねえ、死なないで)ただ帰るだけ
(君村類)

目に痛いどぎついピンクのパソコンをリュックに忍ばせ電車に乗る日
(永野優希)

仲のよい夫婦では無いが選り分けし寿司食へばなぜか嬉しげな顔す
(三浦肇)

初恋の友の畑に三万の向日葵さやかに咲き盛りたり
(比嘉道子)

「いただきます」「ごちそうさま」と手を合わせ小さく笑う君でよかった
(吉原真)

シダレザクラ ぼくの知らないひとたちがぼくの知らないところで死にゆく
(宮本背水)

うらうらに桜の花咲く動物園 高齢者証かざして入りぬ
(葵しづか)

夏だった

今年の夏は夏っぽかったかといえば個人的にそう思えなかったです。
梅雨明けしたと思ったら雨ばかりだし、なんだかその後もカーッと暑い日はあまりなかったような気もします。

何はともあれ季節は進むのです。もう立秋すぎて、秋ですね。

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