塔2021年4月号を読む

風がほどよい季節になりました。

塔2021年4月号より

新春のゆふべの空のうす青くスカイツリーの灯はしづく色
(小林幸子)

それぞれの長さに子らは<川>を書く筆にたっぷり墨を吸わせて
(天野和子)

長鋏掲げてぷつんと音させて母が檸檬を地に落としおり
(宇梶晶子)

凍て月と呼ぶにはゆるき輪郭のひかり、午前0時の空の
(沼尻つた子)

細雪風に弾けて舞い上がり恋人でいた記憶が脆い
(廣野翔一)

薄布をかけゆくように降る雪よ真っ赤な感情閉じ込めている
(星野綾香)

小四の子より賀状に「先生は昨日より成長していますか。」
(月下香)

泣きさうな顔で悪意をくちにするひとを始発の駅で見てゐた
(宮本背水)

月夜野町、大船、杉並、郡山 ラインに我ら茶飲み話する
(青馬ゆず)

柚子あまた従へ浮かぶ風呂真中しかめつ面の鬼柚子があり
(栗栖優子)

かなしみに深く沈めばすれ違ふひともこの世に沈んだ船だ
(千葉優作)

次の夏、望遠鏡で星を見るのかもしれない電車のふたり
(平出奔)

今年は梅雨入りが早い地方が多いですね

梅雨、寒くなるので個人的にはあまり好きではありません。
が、雨自体は嫌いになれないですね。