塔2020年1月号を読む

短歌

風炎集を書きましたのでぜひご覧ください(宣伝)。

塔2020年1月号より

かなしみをまだ知らないで嬰児はまつげの先を湿らせており
(魚谷真梨子)

バラバラになった光を虹と呼ぶ十月の午後の傘を乾かす
(大橋春人)

雲の中を飛行機雲が通り抜け夏も必ず終わりが来るのだ
(小川和恵)

半月は満月よりも哀しくてあなたが失くした片方の耳
(大森千里)

とうとつに受話器に流れる友の声金属まじりの液体のよう
(岡山あずみ)

何十年住んでも馴染めぬこの町にわたしは死んでいくのだけれど
(数又みはる)

あんなところに二十一時の月がある今年の秋も半ばすぎしか
(いとう琳)

瞳孔を開く薬をさしおれば他人の視界に立ち入りし気分
(大江いくの)

酔つ払ふために買ひ込むチューハイのロング缶、これもこの世の苦行
(濱松哲朗)

今年もよろしくお願いします

大変遅くなりましたが、今年も引き写し続けていく所存です。
よろしくお願いします。

タイトルとURLをコピーしました