塔2019年6月号を読む

短歌

そろそろ肌に合う化粧水に出会いたい。

塔2019年6月号より

ふくらみを見上げてゐたり瓣(はなびら)の付根ほのかに翳る白木蓮(はくれん)
(河野美砂子)

ただひとりを支え切れず ユリノキの殻はつめたき雨にぬれいき
(竹田千寿)

かつかつと桜は新芽 父も吾もけふのしあはせ計量できず
(松木乃り)

しら梅の散りはじめたる水ぎはに失ふ日日を春と呼びをり
(溝川清久)

くびすじに鯉のぬめりのごときもの残して抱擁は途切れたり
(大森静佳)

亡霊と春のまなこを呼びたきにあなたのからだあたたかすぎる
(大森静佳)

かすみしく春は別れの季節だと言へどもこんなふうに離るは
(白石瑞紀)

日暮れ早き関東平野に雪うすく取手の駅に上り線まつ
(鯵本ミツ子)

小説の書き出しみたいなまばたきだ ほほえみみたいにビブラートした
(頬骨)

「祈る」という字は「折る」という字に似てる 光の枯れ果てたサイリウム
(田村穂隆)

缶蹴りの小学生とすれ違う夕暮れ街の背景として
(大橋春人)

無意識にほほ笑んでいた筋肉をやさしくほどく真夜中の腕
(拝田啓佑)

ねぇ、夢の中では痛みをかんじないなんてうそだね 上弦の月
(帷子つらね)

約束を破つたぼくの誰よりもむなしき空をゆけよかりがね
(千葉優作)

書き割りのような夜空に月の出る 騙されたがりの我を照らして
(王生令子)※特別作品より

初めて書きましたが

塔の引き写しはたまにやっているので、きちんと続けるためにも、こちらに今後継続して書いていこうと思います。
今回偏った印象が……。

誤字誤植があったらこっそり教えてください……。

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