塔2020年6月号を読む

平出さんが短歌研究新人賞を受賞されましたね。
おめでとうございます。
そんな七夕の夜です。

塔2020年6月号より

書き出しは沈丁の花の香りなりき母が作れる「送辞」の文は
(杉本潤子)

林檎より柿が好きだと言へば良い簡単なことなのだよ屹度
(新井蜜)

雨の日のロストバゲッジほんとうのところ失われたのはわたし
(鈴木晴香)

春を待つ人の手のひら透けていてアランセーターがひどく重たい
(大森千里)

裸のようだ、木々は明るむ笑う冬、池の周囲におもいおもいに
(徳重龍弥)

異界への戸口のように静もれり三面鏡の水面は閉じよ
(橋本恵美)

石牟礼道子の歌を読みながら思ひたる魚も声を出し泣くことあらむか
(河原篤子)

春の雨(どうして出会ってしまったんだ)誘引性の甘い眠りを
(中森舞)

柔軟な心の中に降り注ぐ朝の光よ 硝子のむこうは春
(沼波明美)

パンデミック、とは

マスクをせず出歩ける世界になって欲しいものです。
今月はパンデミックの切れ端が見え隠れしてました……。